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うえばあちゃん

私の実家は商売をしていて
住まいから徒歩3分の所に店があり
その店の2階には、祖母が住んでいた。

物心ついた頃にはもう祖父はいなくて
祖母ひとりだった。

私と2つ下の妹は、いつも学校から
ランドセルをしょって祖母のところに直行し

そこで宿題をしたり、祖母の作った夕食を食べてから
家に帰っていた。


両親は仕事で忙しく
私達姉妹にとって、半分親代わりのようだった祖母。

私と妹は、祖母のことを「うえばあちゃん」と呼んでいた。

祖母の名前は、「うえ」ではない。

ある時、不思議に思って
「おばあちゃんは何で、うえばあちゃんなが?」
と訊いたら

私がとても小さい頃
階段の下から、2階にいる祖母をじっと見て

「うえばあちゃん」

と言ったのだそうだ。

いつも上にいるおばあちゃん。
全く記憶にないが、小さい私はそう認識したらしい。

そして妹も私を真似て「うえばあちゃん」と呼ぶようになったらしい。


高校卒業して地元を離れてからは
帰省の度に、階段の下から「おばあちゃ~ん」と呼んで
祖母のところに立ち寄って、いろんな話をした。

段々耳が遠くなり、大きな声で呼んでも
気付かないことも多くなってたけれど。

それでも会いに行くといつも、嬉しそうに話をしてくれた。


祖母が亡くなって4ヶ月。

大きな声で、階段の下から呼んでも
うえばあちゃんは、もういない。

淋しいけど
91歳の老衰、大往生なので、おめでたいことなのかもしれない。

今頃、天国で安らかにしているんだろうか。


いつも2階の窓のそばの椅子に腰かけて
外を行き交う人を眺めていた祖母。

最期を看取っていなくて実感がない分、余計に
祖母が今も2階の窓から、外を眺めているような気がしてしょうがない。







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料理、スイーツ、本、アロマテラピー、夫婦のことなど日常のあれこれを気ままに綴っています。

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